プロフィール

四位泉(しい・いずみ)は、神話・象徴・心理学を主題に執筆する作家である。 人間の内的経験や感情の動きが、いかに物語や構造として立ち上がるのかに関心を持ち、 古代神話と現代の思考を往復しながら、テキストとして思索を重ねている。

作品では、神話を「信じるべき物語」や「教訓」としてではなく、 意味が確定しないまま人の経験に寄り添い続ける構造として扱う。 そのため、明確な結論や解釈を与えるよりも、 読み手が立ち止まり、考え続ける余地を残す文体を重視している。

エッセイ、翻訳、象徴辞典といった複数の形式を通じて、 「人はどのような物語の中で生きているのか」 「意味はどこで生まれ、どこで失効するのか」といった問いを一貫して探究している。

出版物

『応答しない世界|私たちが誤解していること』

愛、結婚、感情、承認、失敗、運、役割、自由、意味といった私たちが当然のように「答えが返ってくるはずだ」と期待している領域を一つずつ取り上げ、その期待がどのような誤解の上に成り立っているのかを明らかにする。

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『やり直しの神話|象徴とユング心理学から考える、ギリシャ神話のエッセイ集』

ギリシャ神話を素材にしながら、愛、別れ、権威、自由、コミットメントといった現代的な主題を、象徴とユング心理学の視点から考察するエッセイ集。

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『ホメロス風讃歌|アフロディーテ讃歌篇』

ホメロス風讃歌『アフロディーテ讃歌』の日本語訳。意図的に説明や解釈を控え、テキストをオープンなままに保った翻訳書。

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『象徴辞典|Symbolic Lexicon』

夢・心理・神話に現れる象徴を読み解くための辞典形式のプロジェクト。 身近なイメージから古代の神話的モチーフまで、それぞれの象徴が示す 内的テーマや心の動きを静謐な文体で記述している。

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Symbolic Lexicon Webを見る

世界観・思想

人のこころには、ときおり、
古い神話の残響がひそやかに触れてくる。
その微かな震えが、内なる物語の扉を開く。

—— 四位泉

四位泉の創作の中心には、「個人の内的経験は、ときに神話的な構造を帯びる」という感覚がある。 人が抱く不安、欲望、直感、葛藤といった感情の動きは、 必ずしも個人的な出来事にとどまらず、 どこか既視感のある物語のかたちを伴って現れることがある。

神話や象徴は、何かを説明したり、結論を与えたりするための道具ではない。 むしろ、それらは人が言葉にしきれない経験と共にあり続けるための枠組みであり、 意味が定着しない状態を支える構造でもある。

四位泉の文章やプロジェクトは、 人の内側に立ち上がるそうした「未完の物語」に目を向け、 それらを急いで解釈したり整理したりするのではなく、 余白を残すことを意識して形づくられている。

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